檜原村の山歩き

Mountain walk in Hinohara village

ライター:檜原村観光協会(鈴木彩瑛)

檜原村は大部分が秩父多摩甲斐国立公園に含まれていることからもわかるように、非常に自然豊かな地域です。滝巡りや川遊びが人気ですが、今回は檜原村の山歩きについて、ご紹介します。

浅間嶺から大岳山を望む
浅間嶺から大岳山を望む

檜原村では、村の中央を東西に横切る浅間尾根が代表的なハイキングコースとしてよく知られています。浅間尾根は甲州古道といわれる交通の要衝であり、産業道路であり、檜原のみならず西原や小河内など広域の住民の生活を支える道でした。牛馬が通った道なので尾根の険しい部分は迂回し、アップダウンも最小限になるように作られています。馬と歩む道中の安全を祈ったり、死んでしまった馬の冥福を祈ったりするための馬頭観音も見られます。

浅間尾根ハイキングコース
浅間尾根ハイキングコース

浅間尾根の他にも、村の北辺には三頭山から月夜見山、御前山、鋸山、大岳山、馬頭刈山に至る尾根、南辺には三頭山から槇寄山、丸山、土俵岳、生藤山、連行山、醍醐丸、市道山、臼杵山に至る尾根筋があり、奥多摩で最もバリエーションに富んだ山歩きができる地域です。例えば、初心者の方や体力に自信の無い方は、起伏の少ない尾根歩きが楽しめる浅間尾根。多少自信がついたら大岳山、御前山、三頭山などが入山者が多くコースも整備されているのでお勧めです。

そして山に慣れている人には三頭山から醍醐丸へと続く笹尾根が魅力的です。上記の尾根筋の間を北秋川と南秋川が流れていて、その流れに沿って都道が走っています。

大羽根山から三頭山を望む
大羽根山から三頭山を望む

季節によって様々な姿を見せてくれる山の中では、多くの山野草と出会うことができます。ただし、草花は秩父多摩甲斐国立公園内では採取厳禁です。
山野草は決して取らないでください。採取は盗ると同じ行為ですから、カメラで撮ることで貴重な植物と共存しましょう。

山で出会える山野草
山で出会える山野草

バスを利用される場合はJR武蔵五日市駅前より北秋川方面が、【払沢の滝】【藤倉】行き、南秋川方面は【数馬】行き(季節限定で【都民の森】行きがあります)に乗車します。いずれも運行便数が少ないので、JRとバスの連結を確認して時間を合わせて予定を組んで下さい。バスの時刻表は「西東京バス」のウェブサイトからご確認ください。

「おすすめの過ごし方」ではコース別に山歩きについてご紹介していますので、ぜひご覧ください。

ご注意

この地域の山稜は、標高800m1500m前後で、初心者でも比較的簡単に登ることができますが、登山経験のない方の単独行登山は、おすすめできません。また、山に入る場合には食糧、水筒、時計、雨具、懐中電灯、地図、方位磁石などの必需品を必ず携帯してください。さらに、季節によっては厚手の防寒具なども必要です。なお、積雪期の入山は十分に経験のあるコースに限定してください。奥多摩地域の山稜は急峻な地形が多いので、ハイキングコースを外れないように注意してください。また、道に迷った場合は絶対に谷に降りないでください。特に高齢者の方は、睡眠不足や疲労している状態での入山を避け、余裕のあるスケジュールを立てるように心掛けてください。

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